何気なく飲んでいる薬がメダカに影響!? 身近なものから考える環境問題
SDGsという言葉もすっかり定着した昨今。 エコバッグやマイボトルを持ち歩くなど、自分にできることから始めている人も多いのではないでしょうか。 今回お話を伺うのは、SDGsが採択される20年以上前から環境問題に関する研究に...
阪急西宮北口駅から今津線で北にひと駅の門戸厄神駅。
厄除けで有名な門戸厄神東光寺へのお参りで訪れたことがある方も多いのではないでしょうか。
特に初詣や厄除け大祭の時期にはたくさんの人で賑わいますが、普段は地域住民や神戸女学院の学生たちが行き交うのどかな雰囲気のエリアです。
今回は、そんな門戸厄神エリアの地域活性化に取り組む神戸女学院大学の学生たちに、おすすめの場所を案内していただきます。
思わず写真に収めたくなるような風景、立ち寄りたいお店やスポットなど、厄除け参りだけではないこのまちの魅力を、のんびりとおさんぽしながら教えてもらいましょう。※取材は感染対策に配慮して行いました
今回のまち歩きは、門戸厄神駅からスタート。駅で出迎えてくれたのは、総合文化学科3年生のHさんと環境・バイオサイエンス学科3年生のSさん。2人は大学で「地域創りリーダー養成プログラム」を受講しています。地域社会の課題解決のための知識とスキルを養う「地域創りリーダー養成プログラム」では、高齢者福祉や子どもの居場所作りなど、さまざまなテーマでチームに分かれて活動。HさんとSさんは、門戸厄神エリアの地域活性化に取り組む「門戸班」に所属しています。
門戸厄神エリアを中心とするウォーキングマップを作成するため、西宮北口駅から門戸厄神駅、さらにその先の甲東園駅まで、電車で2駅の区間を何度も歩いてリサーチしたというHさんとSさん。自分たちの足で情報収集を重ねてまちの魅力を知り尽くした2人に、さっそく案内してもらいましょう。
はじめに2人が紹介してくれたのが、駅東側の線路沿いにある人気ベーカリー「パン工房 りょう」。小ぢんまりとした店内には種類豊富なパンがずらりと並び、焼きたてのおいしい香りが漂います。
「天然素材にこだわった体にやさしいパンが評判のお店です。夕方にはお店の外に行列ができることもあって、早めに行かないと人気のパンは売り切れちゃうんです」(Sさん)
「お店の看板のイラストにもなっているクロワッサンがおいしいです。あと、門戸厄神東光寺の境内に実ったどんぐりを酵母として使ったパンもあるんですよ」(Hさん)
どんぐりを使った天然酵母は、かなり珍しいのでは? しかも、東光寺に参拝する人々の祈りを聞きながら神域で育った酵母だそうです。ご利益がありそうですね!
「学生が地域のお店に足を運ぶきっかけになれば」と、門戸班ではお店とのコラボメニューを考案し、学内販売を実施。どんぐり酵母パンのサンドイッチも入ったランチボックスは、販売開始から15分で売り切れてしまうほどの人気だったとか。
続いて向かったのは、同じく駅東側の西国街道沿いにある「門戸寄席」。こちらは2020年11月のオープン以来、多彩な公演を行い、落語家や落語好きが集う場所になっているのだとか。取材で何度も神戸女学院大学を訪れている筆者ですが、駅のすぐそばに寄席ができていたなんて全然知りませんでした!
「門戸寄席は、門戸厄神地域活性化委員会・井戸端会議という地域の集まりの場所にもなっていて、私たちも何度か参加させていただきました。地域の方からまちの情報を教えてもらったり、私たちの活動に対する意見を伺ったりして、とても貴重な機会になりました」(Hさん)
少しの距離を歩く間にも、「このビルの2階は韓国料理屋さんで、その上にはダンススタジオもあるんですよ」「このカフェはアップルパイがおいしいです」「この並木道は紅葉の時期がきれいですよ」とたくさん解説してくれる2人。何度も足を運び、地域の人たちの話を聞いて、自分たちでまちの魅力を再発見してきたことが伝わってきます。
踏切を渡って駅の西側へ。門戸厄神東光寺へと続く参道を、ときどき脇道に入っておすすめスポットを教えてもらいながら進んでいきます。
門戸厄神東光寺の敷地に入る手前にあるのは、全長約30mもの壁画「厄神龍王 龍壁」。寺の創建1190年を機に、2019年に設営されたものだそうです。緻密に描かれたリアルな龍の迫力に圧倒されます!
そしていよいよ、門戸厄神東光寺の境内へ。表門の下には男厄坂と呼ばれる42段の階段が、中楼門の下には女厄坂と呼ばれる33段の階段があり、一段一段上ることで厄を落とすと伝えられています。2人のお気に入りポイントは、中楼門からまちを見下ろす景色。
中楼門の正面にあるのが厄神堂。2人はそのさらに奥へと連れて行ってくれました。メインの厄神堂にお参りしたらUターンしてそのまま帰ってしまいがちですが、この先にも見どころがあったんですね。
境内を巡った後は、すぐそばにある「門戸厄神四国八十八ヶ所巡り」へ。四国各札所の砂を敷き、各本尊をお祀りしているため、手軽に八十八ケ所巡りをすることができます。
筆者は門戸厄神東光寺には何度かお参りに来たことがありましたが、2人に案内してもらいながら境内や周辺を歩くと、知らなかったスポットや風景がこんなにたくさんあったことに驚きました。
まち歩きを終えて、神戸女学院大学のキャンパスへ。7人で活動をしている門戸班。ここで同じ門戸班の英文学科3年生のYさんも合流し、代表して3人にお話を伺いました。
門戸厄神エリアを案内してもらいながら、ウォーキングマップの制作、コラボ商品の学内販売、梅スイーツ開発、SNSでの発信といったさまざまな取り組みを紹介してもらいましたが、門戸班の皆さんはどんなことを目指して活動してきたのでしょうか。
「地域活性化をテーマとする私たち門戸班は、『地域と学生をつなぐ』をコンセプトに、学生と地域の架け橋となることを目指して、まちの魅力発信に取り組んできました」(Hさん)
活動を通じて、自分たち自身も地域に対するイメージや関わり方が変わっていったと、YさんとSさんが続けます。
「以前は駅から大学までの道しか行き来したことがなくて、ただの通学路としか捉えていませんでした。住宅街というイメージでしたが、実際に歩いてみると知らなかったお店やスポットもたくさんあって、かなり印象が変わりました。活動を通して自分の行動範囲も広がったと思います」(Yさん)
「地域の方たちとお話してみて、皆さんが私たちを『神戸女学院の学生』として温かく受け入れてくださっていることを実感し、このまちに通う学生も地域の一員なんだと思えるようになりました」(Sさん)
最後に、門戸厄神エリアの今後への思いについても聞いてみました。
「プログラムでの私たちの活動は2年間ですが、地域創りとは本来、スタートやゴールが決まっているものではなく、ずっと続いていくもの。神戸女学院の学生と地域の方々との関係をこれからもつないでいくという視点で関われたことが、自分にとっては大きな学びでした」(Sさん)
「先輩方が引き継いできた地域との関係を大切に育てて、後輩にも良い形でつなげていきたいです。この活動がずっと続いていけばいいなと思います」(Hさん)
Yさんは自分自身の経験談も交えて、後輩への思いを語ってくれました。
「今まで私は初対面の人と話すのが苦手でしたが、門戸班のフィールドワークで地域の方たちと関わって、苦手意識を少しずつ克服できました。私と同じような苦手意識があって、このプログラムに参加することに不安を感じている後輩がいたら、自分の経験を伝えて背中を押してあげられたらと思います」
まち歩きを体験して、今まで知らなかった門戸厄神エリアの魅力に出会えたのはもちろん、3人のお話を通して、地域の方々と学生がこれまで築いてきた関係や、今後もずっと続いていく地域創りの一端にもふれることができました。
門戸厄神エリアは、桜や新緑、紅葉など時期によってまた印象が変わりそうなので、今度は違う季節におさんぽを楽しんでみたいと思います。
(ライター:藤原 朋)
地域創りリーダー養成プログラムの活動の一つとして、門戸班の皆さんが作ったウォーキングマップ。今回の取材で歩いたのは門戸厄神駅周辺のみでしたが、マップでは隣の甲東園駅まで網羅し、おすすめのお店やスポットをたっぷりと掲載しています。今回の記事では紹介しきれなかった素敵な場所もたくさん。所要時間30分のイージーコースと、所要時間50分のハードコースの2コースがあるので、体力に合わせたコースを選んで、軽い運動を兼ねてまち歩きを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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